時を遡ること11月1日、次男の通っている幼稚園にて収穫祭が開催されました!
幼稚園の畑で育てている野菜を使って、子どもたち自身がカレーを作ったり、ポテトチップスなどを作って食べるという素敵なイベントです。
本来であれば、保護者も参加して一緒に楽しみを分かち合えるのですが、昨年度と今年度はコロナの影響により参加はできませんが、2階からの見学のみOKということになりました。(様子を見られるだけでも、ありがたいです○)
幼稚園の2階にて
実は、次男の通っている幼稚園の2階には、『母の部屋』という名のいつでも子どもたちの様子を見られる、親バカにもってこいのスペースがあるのです。
普段、家では見ることができない子どもたちの様子が見られるため、わが家もイベント時などに時々利用をさせて頂いています。
幼稚園に到着した時には、すでに野菜などを切り終わった後で、最後の仕上げにルーを入れて煮込む段階でした。
いつもニコニコの癒し妖精さん
2階から次男を見つけると、右手をあげて「やぁ、きたのかい。」っと合図が送られたので、こちらからもサッと左手をあげて『やぁ、いまきたよ。』っと、合図を送りました。
と同時に、次男の同級生くんと目があいました。
その同級生くんは、いつも顔を合わせると、にこ~っと笑顔をみせて「〇〇君のお父さん」っと話しかけてくれます。笑顔がほがらかなら、話し方もほがらかで、癒しを与えてくれるようせい(妖精)のような雰囲気をまとっています。
ここでは、仮に癒しの妖精のようちゃんと呼ばせていただきます。
この日もカレーが楽しみな為か、時折2階にいるママさんの姿を見ては、ご機嫌そうな、ようちゃん。
まさか、この後に苦しく長い戦いが始まることを、ようちゃんはおろか、ママさんも私たちも知る由もなかったのでした。
カレー完成!!
隣のスペースで遊びながらカレーの完成を待っていた子どもたちは、先生からカレーが完成した旨を告げられると、最高潮に盛り上がりました。
子どもたちの嬉しそうな顔にこちらまで微笑んでいると、ようちゃんも(おかーさん、今からぼくたちで作ったカレーを食べるんだよ。)っと、声が聞こえてきそうな笑顔を見せました。
ママさんに話を聞くと、偏食があるものの「カレーは好きでよく食べます。」との事でしたので、『それは良かったですねー。』と、安心して子どもたちを見守っていました。
いっただきまーす!!モグモグ・・・・ん?・・ん?
みんなで『いただきまーす!』の声とともに、食べ始める子どもたち。
「おいしー!」「これ、ぼくが切ったんだよー。」と、次男も楽しそうにお話をしながら、食べていました。
数人はカレーの進みが芳しくない子がおり、そんななか、先程までとは打って変わって浮かない表情をしている子がいて、気になりました。
そう、ようちゃんです。
幼稚園に到着してから先程まで、ズーッとニコニコしていたようちゃんが、不可解な表情を浮かべていたのです。
食べている擬音も食べ始めに勢いのある「バクバクッ!!」から、次第に「モッ・・グ、モ・・グッ」へと変わっていきました。
一口カレーを口に運んでは、ママさんの顔を確認し、(おかーさん?このカレー、なにか、、いつもとちがう・・?)っと、言いたげな切ない表情へと変わってゆきました。
私は次男を視界の隅に入れつつも、ニコニコ元気な姿から、まるで魂の抜け殻へと変貌してしまった、ようちゃんから目が離せなくなるのでした。
キノコ砦のカレー攻防戦!!
どうやら、ママさんに話を聞いたところ、カレーに慣れていないキノコが入っており、食べる勢いに急ブレーキがかかってしまったのでは、との事でした。
もはや、濁点も取れて、(パクッ、、モック・・・モック・・)と、完全に失速していました。
時折、何かを確認するようにママさんの顔を見ては、切ない表情を浮かべるようちゃんに胸が締め付けられる思いでした。
(( がんばれ!!!))
もはや、私たちにできるのは心の中で応援をするのみです。
テンションはガタ落ちしてしまっているものの、静かにゆっくり、でも、、たしかに。
一口ずつ一口ずつ歩を進めるようちゃんの姿は、カレーのマップエリアの中、相性の悪いキノコ族の砦で戦う勇者のようでした。
父の失態
感心させられたのは、スピードはダウンしているものの、カレーを口に運ぶ手を止めなかった事です。
そんな攻防戦に夢中になって、手に汗を握っている間にふっと気づくと、すでに次男は食べ終わっており、遊びスペースへと移動をしていたのです。
し、しまったーー!!息子の食べる姿を見逃したー!
父の失態に会心の一撃!でした。
その後ようちゃんは、完全に集中が切れてしまっているものの、すこーしずつ食べ進めて、残り2口位になったところで、先生から一声かけられて、バクバクッと完食しました!
勝利の笑顔
カレーの攻防戦を見事にクリアーした勇者ようちゃんは、笑顔を取り戻しました。
固唾をのんで様子を見守っていた、ママさんや私たちも、「ふーっ」と一安心。
困難に立ち向かい、達成した時に感動できる喜びを感じました。
壁に当たらずになんでも上手くいくに越したことはないのですが、”できない”が”できる”に変わる喜びを知るのは”できない人”にしか”できません”。
言葉遊びのようになってしまいましたが。
RPG調に言いますと、最初からLV99で最強装備に最強魔法を身に着けた状態で、一度も障害に当たることなく、ラスボスを倒しきるより、LV1でスライムにさえ苦戦する状態から、少しずつ経験値をあげていき、艱難辛苦を乗り越えたすえに最後の魔王を倒した方が達成感と感動が生まれるようなものだと思います。
という事で、今回癒しと感動を与えてくれたようちゃんに感謝しつつ終わらせていただきます。
今回も読んで下さりありがとうございました!
「募集しています!」
誰かに話したいお子さんの素敵なエピソード等ありましたら、教えて下さいますと幸いです。
拙いイラストと文章でよろしければ、ぜひ発表の場を設けさせていただきたいと思います。
よろしくお願いいたします。
各SNSアカウントよりお気軽にご連絡ください。